ホストの役職って意味ないんじゃない?
ホストの役職の意味とは?
ホストクラブには代表、支配人、幹部補佐、エグゼクティブプレイヤーなど様々な役職が存在します。有能なホストが多いのだろうと思う一方で、役職に就いているホストがやたら多いことや、入店からわずか数か月で役職に就くホストが多いことなどから「役職に意味がないのでは?」と言った疑問を持つ方も多いです。ホストの役職の意味について以下にまとめました。
ホストの役職に一般の会社と同じような意味はない
支配人を例に挙げてみましょう。
支配人の意味・定義は「会社に代わってその事業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する使用人」のことです。ホテルを想像してもらうと分かりやすいと思いますが、支配人とはそのホテルにおける現場のトップです。ホストクラブに当てはめれば店長と同等でしょう。
ホストクラブには支配人が複数人いることは珍しいことではありませんし、総支配人・支配人・副支配人がそれぞれ複数いることすらあります。ホストクラブにおいても支配人の権限が前述のように現場のトップだとすると、同じような権限を持つ人が複数いることになります。そんな状態では店舗運営は上手くいくどころか混乱するだけです。つまり、役職名ほどの権限は持っていないと考えられます。
また、支配人は基本的に取締役会の決議又は、取締役会を設置していない会社の場合は取締役の過半数の一致によって選ばれるものです。取締役が存在しない(表向きは)ホストクラブに支配人がいること自体が謎なのです。
以上のことから、ホストが名乗っている役職が一般の会社に存在する役職と同じであっても、それが持つ意味や権限には大きな違いがあると考える方が自然です。
ホスト業界の役職とはホストのスキル・力量を表すもの
一般の会社の役職のような意味がなくとも、ホストの役職は無価値なものではありません。ホスト業界の役職が持つ意味として一番分かりやすいのはホストのスキルを対外的に分かりやすく表している点でしょう。
どれだけ売れっ子ホストであっても、役職を勝手に名乗ることはできません。役職とはホストクラブ側が与えるものだからです。これまでの実績、接客スキル、果たした役割を踏まえて「このホストは〇〇(役職名)に相応しいホストである」と保証してくれているわけです。
利用者側は、役職ホストからお店のレベルを推測することができます。ホストクラブに遊びに行った際、席に着いたホストが支配人や主任などそこそこの役職ホストであったのにも関わらず雑な扱いを受けた場合、より上位の役職ホストであっても接客にあまり期待ができないかもしれません。これは男性が体験入店に行った際でも同様です。求人担当の役職ホストがまともな対応できていないのであれば、そのホストクラブで働くのは得策とは言えません。
役職ホストには接客以外の仕事もある
ホストクラブ各店で役割分担は異なりますが、上位の役職ほど接客以外に新人の教育や求人担当などの仕事を割り振られます。その分、給与・待遇面では優遇されます。
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プレイヤー(接客するホスト)を除いた店舗運営を行うスタッフの役職は一般的な会社と似ています。
大手のホストクラブグループであれば人事部・広報部・経理部などが実際に存在し、各部署の長であれば部長です。現場のホストたちをサポートするマネージャーもいますし、店舗を盛り上げるプロデューサーもいます。
なぜ意味が異なるのに一般の会社のような役職を使うのか
これは憶測でしかありませんが、その理由は「簡単に凄さをアピールできる」からでしょう。
ホストクラブ側が独自の役職を作ってもそれがどれだけスゴイのかがいまいち伝わりません。各店でバラバラだとさらに分かりません。当然のことながら役職ごとの偉い順番も分かりません。
ホストとは自分をどれだけPRできるかが勝負の仕事です。統一感がなく、伝わらない役職を名乗るくらいならば、実際の意味通りでないにしても凄さがすぐに伝わる一般の会社で用いられている役職を使う方が理にかなっているのでしょう。