ホストの給料システムや仕組み、教えます
なぜホストとして働く人が多いのか?
それは給料が高い、稼げると言われているから。
しかし、そのシステムや仕組みをちゃんと理解している方は意外と少ないのが実情。
男の高収入バイトとして挙げられるホストの給料システムを解説していきます。
目次
歩合給を制するものがホストを制する
ホストの給料システムと切っても切り離せないのが歩合給の存在。
まずは歩合給の説明をしましょう。
ホストの給料とは基本的に歩合給である
歩合給とは、数ある給料システムの中でも変動の激しいもので成果報酬型とも呼ばれます。
各人が達成した成果に応じて給料額が決まります。
固定額を貰える時給・日給などとは本質的に異なるものです。
ホストクラブでの成果とはすなわち売り上げのこと。
お客様に店内でたくさん飲食してもらうことがそのホストの給料額に大きな影響を与えるのです。
歩合給は水商売・風俗業界ではよくある給料システムです。
とは言え、一般の仕事で採用されていないわけではありません。
営業マンの給料システムとして基本給+歩合給をを採用している会社は多いです。
歩合が変われば給料も変わる
歩合給には必ず給料に反映される割合が設定されています。
これをバック(率)や歩合(率)と呼びます。
※以後はバックで統一します。
ホストの求人情報を見渡すとバック率として多いのは約40%〜60%くらい。
多いところは80%を超える割合もありますが、新人がいきなりそれほどの待遇を得るのは難しいです。
ではもう少し数字を絡めて説明しましょう。
バック率が60%のホストクラブで働いている設定です。
店内価格1本10万円の「ドンペリ」を自分が接客を担当している女性が注文したとしましょう。
売り上げ額10万でバックが60%なので、自分の給料になるのは6万円。
ホストの基本的な就業時間である5〜6時間働いたとして、時給1万円の計算です。
通常高収入と言われるバイトだと時給はせいぜい1500〜2,000円ほどですから桁が違いますね。
小計バックか総計バックで給料額は大きく変わる
先ほどの給料計算例でドンペリの価格を10万円に設定しました。
この場合、実際のホストクラブではお客様が支払う金額は10万円ではありません。
ホストクラブにはサービス料が存在し、飲食物の値段にかけられます。
分かりやすく言えば消費税のようなもの。
但し、消費税に比べて割高で約20%〜30%ほどです。
元々の飲食物の金額だけを足したのが小計(しょうけい)で、サービス料を含めたのが総計(そうけい)です。
ここで見出しに書いた小計バックと総計バックの話になります。
ご想像通り、ホストクラブによって給料額を算出する基となる金額が小計と総計の2種類あるのです。
どちらが良いかは一目瞭然ですよね。
総計の方がサービス料で増額しているので同じバック率でも最終的な給料が高くなります。
10万円のドンペリの例で、再度計算してみましょう。
バック率が60%で、サービス料が20%の設定で小計バックと総計バック時の比較です。
・小計バックでの給料計算
10万円×60%=6万円
・総計バックでの給料計算
10万円+(10万×20%)×60%=7万2千円
同じ売上なのに小計バックか総計バックかで1万2千円も差額が出ています。
ホストクラブの求人情報で、バックが小計か総計かを書いていることは少ないです。
わざわざ書いているのは総計バックの場合がほとんどで、そのメリットをアピールしたいときです。
記載がない場合は小計バックだと思ってほぼ間違いないです。
バック率が変わるスライド制でやる気アップ
前述のバック率に40%〜60%と幅があったのは店舗による待遇の違い以外にもう一つ理由があります。
それはスライド制と呼ばれるシステムを採用しているから。
スライド制は売り上げ(成果)の額が上がれば上がるほどバックの割合が上昇します。
売り上げが10万円のときは歩合が40%だが、100万ならば60%に上がる、と言うことです。
ホストの給料としての取り分が多くなるのでやる気アップの効果もあります。
ホストの求人情報でがんばったらがんばった分だけ稼げると書かれていることが多いのはこのスライド制のシステムがあるからなのです。
バック率100%はなぜ成立する?
これまでにホストクラブの求人情報を見たことがある人の中にはバック率100%と言う不思議な記述を発見したことがあるかもしれません。
100%とは全て。
売上の全てがホストの給料になる?
お店の利益は0?
胡散臭い、もっと辛辣に言えば嘘くさい給料ですが、ちゃんと成立する理由があります。
2つ前の項目で説明した小計・総計の違いがこの給料システムを成立させる鍵です。
バック率100%は総じて小計バックでの計算で給料が支払われます。
お店側は総計との差分、つまりサービス料の分を利益として受け取るので損にはならないのです。
ホスト側にとってはメリットしかないバック率100%。
誰にでも際限なく適用していてはお店側の利益は下がる一方です。
そのため、ほとんどの場合で新人期間のみ、経験者(移籍者)の入店初月のみなど制限が設けられています。
恩恵を受けられる期間は短いですが、上手く利用すれば短期間でかなりの給料を手に入れることができます。
胡散臭いと敬遠せずにチャレンジしてみましょう。
売り掛け・未収がある場合の給料はどうなる?
ホストの給料の元となるのはお客様が支払った飲食代。
注意しなくてはならないのは、この飲食代には売り掛け(ツケ・後払い)が可能だということです。
飲食代が売り掛けになった場合にホストの給料はどう計算されるかについて説明しましょう。
実際に代金が支払われていないわけですから、売り掛け状態では売上には含まれません。
当然、歩合給にも反映されません。
給料に反映されないだけなら大したことはありません(タダ働きはしんどいですが)。
最も恐ろしいのは最終的に支払ってもらえなかった売り掛けはホストの負担となることです。
基本的にはその月の給料から引かれます。
売上100万、未収20万、歩合60%の場合の給料計算は以下の通りです。
・売り掛けを支払ってもらえた場合
売上120万x60%=72万
・売り掛けを支払ってもらえなかった場合
売上100万x60%-20万=40万
給料から引かれないようにする為には何としてでも売り掛けを支払ってもらわなくてはなりません。
お客様に支払いの催促をする行動全般を業界用語で「回収(かいしゅう)」と呼びます。
回収期限は各店で異なりますが締日(※)から約1週間〜10日ほどです。
給料の支払いがそのタイミングで行われるのでそれまでに回収する必要があるのです。
(※)売上の区切りとなる日。多くの場合はその月の最終営業日。
お客様に連絡して売り掛けを支払ってもらいましょう。
期限を過ぎた後に回収したお金の扱いはお店側に確認しましょう。
No.(ナンバー)入りや売上記録の更新のために予算オーバーしているお客様に売り掛けを提案するホストは多いですが、リスクも伴います。
基本的には信頼関係のあるお客様・支払い能力のあるお客様以外に売り掛けはしないほうが身のためです。
役職やNo.(ナンバー)ホストが得られる特別な歩合給
役職を与えられたホストや店内の売上ランキングであるNo.(ナンバー)上位のホストは個人の売上に対する歩合給以外に店舗売上に対する歩合給が支給されます。
バック率は個人の売上時に比べるとかなり少なく、1〜5%ほど。
但し、給料計算の元となる売上額がかなり増えるので反映される額も大きくなります。
歌舞伎町の大手ホストクラブであれば店舗全体の月間売上が1億を超えることは日常茶飯事。
たとえバック率が1%でも100万も給料が増えます。
対象となる役職は代表や社長など上位に限られますし、No.(ナンバー)に関しても上位3人〜5人と少ないです。
実際はすでに高い成績を残しているホストや、重大な責任を負っているホストに対してのボーナス的な意味合いが強いです。
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ホストの世界の基本給
ホスト世界では歩合給が重要なのは変わりませんが、基本給が貰えるならほしいですよね。
歩合給は売上無かったら給料なし?
ホストの給料が歩合を基本とするシステムであることは説明しましたが、一つ疑問が浮かびませんでしたか?
そう、売り上げが1円もなかった場合にどうなるかと言うことです。
歩合の計算をすれば当然0円。
さすがにタダ働きはキツいですよね。
この話題はホストの仕事の大変さを語るときに必ずと言っていいほど出てきます。
ホストだって安定した給料が欲しい
ホストクラブの黎明期ならいざ知らず、現代の若者はタダ働きの可能性がある仕事を始めようとは思わないでしょう。
ホストクラブ側もそれは分かっています。
そこで用意されたのが売上のないホストの救済システムである最低保証。
普通のバイト・仕事で言うところの基本給にあたる給料です。
違いといえば歩合給で算出された給料が最低保証の金額を超えた場合は基本的に支払われない、ということ。
15万円の最低保証がある店舗(バック50%)で32万円の売り上げを達成した場合の給料は16万円ですよね。
この16万の歩合計算で算出された給料と最低保証がプラスされて31万円とはならないのです。
※一部の店舗では支払われる場合もあります。
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ホストとしてもっと稼ぎたい!
ホストは稼げる仕事、しかしどうやったらもっと稼げるのか。重要なポイントをまとめました。
指名されることが大事
歩合給で稼ぐには売り上げを増やすことが大事なことは前述しました。
では、自分の売り上げに換算・計上されるのはどこまでなのでしょうか。
答えは「指名客の売り上げ」。
ホストクラブでは初めて来店したお客様はその場で、もしくは2回目に来店した際に自分の接客担当のホストを決めるのが基本です。
次回以降はそのホストが指名ホストとして専属的に接客を行います。
この指名をしてくれたお客様の支払った分が自分の売り上げに換算されるのです。
そのため、初めて店に来た指名をまだ完了していないお客の注文分や店内で気に入られて指名(場内指名)の場合は自分の売り上げにならないことが多かったり、売上に換算される割合が少なかったりします。
自分の売り上げになりにくいからと言って接客で手を抜くのは逆効果です。
良い印象を与え、アピールすることで最終的に自分が指名される可能性が高まるのですから。
いかに自分を指名してくれるお客を増やすかが重要なのです。
その他の収入源を確保する
売れっ子ホストにまで成長できれば歩合でガンガン稼いでプレゼントまでもらってウハウハです。
一方、新人はまだまだ指名客も少なくいきなり高額を稼ぐのは難しい部分もあります。
そんなときには最低保証を給料のベースとしつつ、歩合給以外の収入源を確保しましょう。
ヘルプで稼ぐ
1番メインとなるのが「ヘルプ」による収入。
ホストクラブでは指名されたホストの接客補助をする「ヘルプ」と呼ばれるホストがテーブルに着くのが基本です。
飲み物を作ったり、ライターでタバコに火をつけたり、お絞り渡したり、指名ホストが席をはずした際はお客様の一時的な話し相手にもなります。
このヘルプをすることで一定の給料がもらえるのです。
金額はまちまちですが1テーブル1,000円くらいが目安です。
賞金で稼ぐ
その他に努力でなんとかなりそうな収入源が各種ある「賞金」
皆勤賞は特にねらい目。真面目に出勤していれば簡単にもらえます。
あとは新人賞などライバルが少なめなものは積極的に狙っていきましょう。
「指名数No.1」や「新規客数No.1」などを獲得するとHPなどを見たお客様にもアピールできるのでどんどん稼ぎやすい状況になってきます。
ホスト業界のタブー「直引き」で稼ぐ
ホスト業界のタブーとしての収入源が直引き。
お客様から直接金銭を受け取ることです。
お店の取り分が発生しないため、お客様にとってもホストにとってもメリットがありますがこれを許してしまってはお店の存在意義が問われます。
バレた段階でクビになる可能性は濃厚です。
イベント時は稼ぎ時
自分が接客を担当するお客様が高い酒を注文するほど稼げるのがホストの給料の仕組み。
しかし、現実には毎回毎回高い酒を注文してもらうのは難しいものです(相手の懐具合を見極めないと客離れもおこる)。
そこを「色恋」とよばれる擬似恋愛をたくみに利用した接客スキルやトークを駆使して何とかするのがホストとしての腕の見せ所なのですが、状況を利用するというのも一つの手です。
その最たるものが「イベント」。
ホストクラブは毎週何かしらのイベントを実施しています。
クリスマスやバレンタインなど季節に関するものからバースデーや周年記念などのお祝い事まで。
通常営業とは異なるお祭り的雰囲気での営業となるので高いお酒を勧めやすくなります。
1回数百万必要とも言われるシャンパンタワー※動画1分20秒付近から
特に稼ぎ時なのがバースデーイベント。
その日は自分が主役で、1年間の集大成とも呼ばれるビックイベント。
シャンパンタワー&普段はあまり注文されない最高級のボトルが注文されることも。
トップクラスのホストになると1日で数千万の売り上げを達成することも。
自分のお客がたくさん来ているはずなので上手く対抗心を煽り、見栄を張らせて高級ボトルを入れさせるのもポイントです。
まとめ
ホストの給料システム・仕組みはご理解いただけたでしょうか。
テレビで見かける札束による給料支払いのシーン。
そのお金の多くは売り上げから換算した歩合給なのです。
最初のうちは最低保証をもらうだけで構いません。
少しずつ指名してくれるお客様を獲得して保証給から脱却。
後はバースデーイベントなどを利用して一気に売り上げ増やしてナンバー入りを目指しましょう。
ナンバーに入ればHPなどをみたお客様からの指名を受けやすくなるので更なる収入源を確保できます。
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