ホスト業界のルールを知りましょう
ホストの仕事に「定年」はありません。
歌舞伎町では還暦(60歳)を超えてなお現役を続けるホストもいます。
しかし、ほとんどのホストは自らの意思で辞めていきます。
彼らはどんな理由でホストを辞めるのか、そしてホストの仕事を始めるなら知っておきたい辞め方についてまとめました。
目次
よくある「ホストを辞める理由」
まずは辞めるに至った理由についてまとめました。
楽しく稼げるはずのホストの仕事なのに、なぜなんでしょう。
稼げない
ホストを辞める理由で断トツのトップはこれです。
働く前に想像していたような稼ぎを得られないので辞めていくホストが多いです。
ホストで一般的な夜間のバイトレベルの収入を得るのは比較的容易です。
しかし、歌舞伎町や大阪のトップクラスのホストのように月間1000万の売上などはやはり一握りの人間のみが到達できる世界。
時には諦めも肝心です。
単に稼げない、と言っても本人の問題だけとは限りません。
店舗自体に集客力がない、店内に超強力なライバルがいる、など実力を発揮することができないために稼げない場合もあります。
そんな場合は一旦そのお店を辞めて、別のお店を探してみると良いでしょう。
新規客数が多いお店は求人情報内でアピールしている場合があるのでチェック(盛っている場合もありますが)。
ライバルを回避したいなら、新規オープン(単なる店名変更でない)をチェックして応募してみましょう。
1人のお客様と恋人同士になった
擬似恋愛を売りにするホストが真実の愛にめぐり合ったことで退職を決意します。
仕事とは言え、ホストも1人の男性。
特定の女性と何度もお酒を飲み、デートをして、時にはホテルにも行けば恋人同士にもなります。
2人が幸せな生活を手に入れるにはホストの仕事は問題だらけ。
毎晩のように自分以外の女性と仲良くしていることに彼女側が耐えられるはずもありません。
ホスト側も彼女のためを想ってホストの仕事を辞めるのです。
人によって評価が分かれる辞め方です。
一方では綺麗な辞め方と言えますが、もう一方ではプロ意識の欠けた辞め方とも言えます。
体調を崩した
「体が資本」。
ホストの仕事も身体が健康であってこそ続けられるもの。
短時間でお酒をたくさんのむホストの仕事はやはり体調を崩しやすいです。
世の中には命をかけてでも続けなくてはならない仕事はありません。
自分では判断しきれない場合は病院で診察などを受けるのも良いでしょう。
お客様とのトラブル
擬似恋愛を提供するホストクラブでは男女間のトラブルが起こりやすいです。
単純にホストとそのお客様の間のトラブルだけならば解決は比較的容易ですが、適当に対応すると痛い目に合います。
笑い話ではありませんが、「ホストが客に刺された」と言ったニュースがたまに報じられますね。
トラブルが広範囲に広がると収集がつかなくなります。
お客様同士のトラブルやお客様とその身内間でのトラブルなどに発展するとホスト側がかなり頑張っても解決できない場合があります。
トラブル解決のため、仕方なくホストの仕事を辞めた場合は別の地域で復帰することができます。
歌舞伎町でトラブルを起こしたホストが名古屋や大阪のホストクラブに移籍した、なんて噂はよくあります。
年齢の壁
冒頭で還暦ホストの話をしましがた、それは激レアケース。
ほとんどのホストはそんな年まで仕事を続けられません。
勤続年数にも拠りますが、ホストが年齢を意識するのは20代後半。
30歳が近づくにつれて身体的な衰えや若いホストとのジェネレーションギャップが表れてきます。
この時点である程度の役職に就いていたり、ナンバー入りの常連になっていない場合は引退が頭によぎるタイミングです。
ホストを辞めた後の方が人生は長いわけですから勇気ある決断であり、恥じることではありません。
知っておきたい「ホスト辞め方」
何事にも永遠が無いように、いつかホストの仕事を辞めるときが来るでしょう。
そのときのためのまとめです。
事前に退職の意思を示そう
最もオーソドックスな方法です。
一般的な会社・バイト先と変わりませんね。
ですが、正式な「辞表」「退職届」などは基本的に必要ありません。
店舗責任者にできるだけ直接意思を伝えましょう。
そのお店の状況によっては思いとどまるよう説得されるかも知れません。
※ホストの総数が少ない場合や、あなたがスゴ腕のプレイヤーの場合など。
辞める理由は何と伝える?
正直に話すのが一番です。
目標にしていた金額が貯まった、体がしんどくなった、昼の仕事に就きたい、など。
自身が望まない限り、ホストクラブで出会った仲間たちとの縁が全て切れるわけではありません。
今後も友人として上手くやっていきたいのであれば嘘はできるだけつかないようにしましょう。
言われた側は後々真実を知ると結構ショックです。
売り掛け(ツケ)はどうする?
自分が担当するお客の飲み代のツケ、いわゆる売り掛けですがこれはキッチリ清算しておきましょう。
ホストの給料はその売り掛け分も含めた売上をもとに歩合を計算しています。
売り掛けを回収できないと余剰分の給料を受け取ってしまった事になってしまいます。
「立つ鳥跡を濁さず」の精神で身奇麗にしてから辞めましょう。
罰金ってあるの?
ホストを辞めるときに気になるのが罰金。
これは心配しなくてOK。
理屈の上では罰金を科すことができるのは裁判所だけ。
民間企業であるホストクラブにはその権限はありません。
金銭的な問題で言えば上記の売り掛けの他だと弁償などでしょうか。
たとえば店の備品や飲み物などを過失によって壊してしまった場合はさすがに弁償する必要があります。
お店の人と相談してもめるようであれば弁護士などに相談するのも1つの手です。
最後の花道、ラストイベントを開催しよう
円満な退職ができれば最後に盛大なラストイベントを開催できるかも知れません。
ラストイベントはこれまでのホスト人生の集大成。
自分のこれまでの頑張り、人との繋がり、お客様との関係性が如実に表れます。
下世話な話をすれば最後の稼ぎ時なので新しい人生の門出を前にしっかり頑張りましょう(笑)
経営者側への転身もできる
ホストを辞めると言っても他業種に転職するばかりではありません。
単にプレイヤー(接客をするホスト)としての仕事から外れるだけの場合もあります。
その場合、辞めた後は内勤スタッフ・経営者など店舗全体の運営を担当するのです。
自分の意思だけでは決められないことなので、事前に店舗の責任者に相談しましょう。
場合によっては新規店舗の責任者を任される事もありプレッシャーがかかりますが、成功すれば手に入れられるお金はプレイヤー時代とはまた違ったものになって来るでしょう。
結果的にホストクラブのスタッフとして残るので、この場合はラストイベントなどをやってもらえる可能性は結構高いです。
最後の手段、飛ぶ
飛ぶ。
その意味合いは「連絡が取れないまま行方不明になること」です。
ホストの辞め方としては一番避けたい方法。
最近では普通のバイトでもこの方法で辞める人もいますが結構迷惑がかかるので止めておきましょう。
どうしても言い出せない、顔を合わせたくない人がいるなど、それ以外に方法がない場合の最後の手段ではありますけど…
まとめ
ホストクラブ業界は辞められない・辞めにくいイメージがありますが、きちんと手続きを経れば何の問題もありません。
ホストの仕事を始める前に辞めることを考えるのはちょっとチグハグ感があります。
しかし、それを理由に興味があるホストの仕事に一歩踏み込めないのはもったいない。
まずは気軽に体験入店から初めてホストクラブ業界について知ってみましょう。
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